今日、夫が仕事でお世話になっているAさんから、野菜がゴロゴロ届いた。
Aさんの実家は、新潟県の南魚沼市にあり、無農薬で農業をしている。ときどきお土産として、生命力あふれる野菜をおすそ分けしてもらったことがあったのだが、こんなにゴロゴロ届いたのは初めてのこと。
今年はミニトマトがたくさん採れたそうで、持て余して困っているので、もらってほしいとのことだった。
クール便で届いた小ぶりの段ボールには、隙間なく新鮮な野菜たちがきれいに収まっていた。冷たくてつやつやで、息子と届いたとたんに野菜をほっぺたに当てて、「きもちいいー」と、しばしうっとりしてしまった。
野菜が言葉通りに、ゴロゴロ並ぶ姿は圧巻で、見ているだけで笑えてくる。息子にとっては、野菜の大波が押し寄せてきたように感じたらしく、興奮して野菜の海にダイブしていた。
都会のスーパーでは、色も同じで形も均一にそろった野菜ばかり見ているが、どうも面白みがなく、あまりそそられない。
くねっと腰が曲がったシシトウや、小さいじゃがいもや、大きいじゃがいも、赤いピーマン、黄色みがかったピーマン、まだ房がついたままの青いミニトマトなど、今日送られてきた野菜たちは、どれも一つひとつに個性があって見ていて飽きないのだ。そして、土の気配も感じる。
息子は、大きなじゃがいもを両手に取り、いきなり「こぶじーさん!!」と叫び出したので、私は大笑い。そして、房付きの青いトマトを見て「これきれいだねーママ!」と不思議そうにまじまじと見ていた。そして、さっきまで遊んでいた釣りゲームのところに持っていき、釣り竿に見立てて遊んでいた。「そうきたか!」と、息子の発想力に驚く。
私が写真を撮るために、野菜のおしりばかりを並べていたら、それがおもしろかったらしく、「しりしりしりー」などと言って、隣でクスクス笑っていた。
たくさんあるミニトマトとじゃがいもを、大好きな小石を触るかのように、一つひとつ手に取って転がして、しばらく夢中になって遊んでいた。普段なら私も、食べ物では遊ばせないのだが、たくさんあるし、私だってそうしてみたいと思うから、特別に今日は遊んでもいいことにした。
ふぞろいの野菜たちを見ていると、なんだかホッとしてくる。「みんなに無理に合わせて窮屈に生きることはないんだよ」と、野菜に励ましてもらったような気分になった。
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