2016年2月29日月曜日

小さな春の探検隊

息子とご近所を散歩していると、春の訪れを手に取るように感じる。ついこの前まで美味しく食べられたふきのとうは、背がぐんぐんと伸びて花が大きく咲き開き、もう食べようという気持ちにはならず、ただ鑑賞するのみである。
今年も数日前から、ハナニラの白い花がぽつぽつと開き始めた。そのハナニラの甘い匂いにつられるように、ハナニラの葉の近くには、「てんとうむし」を見つけることができる。最多で6匹くらいいた。ハナニラの暖簾のようになった葉の間から、てんとうむしは出たり入ったりを繰り返し、ひっくり返って足をバタバタさせて必死に戻ろうとしている姿も微笑ましい。時々、ミツバチの羽音が近づいてきて、威嚇され、二人でおずおずと逃げるのだ。
息子はアリを怖がるのに、なぜかてんとうむしは怖がらない。指先にのせようと、自分から近づいていく。てんとうむしと私が何度教えても、なぜか「せんぷうき」と息子は言う。すごい言い間違いだが、あまりにもうれしそうに言うので、こちらも苦笑いするしかない。
坂の近くには、私が「アリゾナ」と呼んでいる、太陽がじりじりと照り付ける熱く乾いた岩場(ただの塀だが)があり、そこにアリがぞろぞろと歩いているのをひたすら見る、アリゾナウォッチングに夢中だ。多分おかしな親子に見られているだろう・・・・・・。最近は、大きな黒いムカデの死体も発見して、そろそろ奴らのおでましだなとママは、冷や汗をかくのである。

家の周りも探検してみると、今年は小さい背丈の黄色いラッパスイセンが顔を出している。植えた覚えはないので、どこからかやってきたのだろうか?「新顔さん、こんにちは! 庭の警備をよろしく頼みますね」とお願いしたところだ。



2016年2月27日土曜日

【告知】銀座でドレミファ・ソラ・シャツ、はじまるよ!

南青山にあるブティック「アバラノニマ!」さんの2016年の春コレクションが、東京・松屋銀座7Fデザインコレクションにて、3月9日からいよいよ始まります。

前にもキャッチコピーを書かせていただいていますが、今回も「春色、invitation2016 ドレミファ・ソラ・シャツ」のキャッチコピーを担当させていただきました。「アラバノニマ!」さんらしい、遊び心のあるデザインと美しいシルエットの春シャツが満開のようです。

そして、今回も「レイチェルオムレット」さんのかわいらしい器や雑貨なども並ぶ様子。こちらもどうぞお楽しみに!
「アバラノニマ!」さんには、かつて私が作っていた幻の!?フリーペーパー「ランチョンマット通信」を置かせていただいていたこともありました。毎回行くたびに新しい発見がある素敵なお店です。お客さんとして通い始めてからいったい何年になるんだろう? 子も産まれ、親子二代でファンになりそうな予感です。


アバラノニマ!&レイチェルオムレットの
春色、inbitation2016
ドレミファ・ソラ・シャツ

会期:3月9日(水)~3月22日(火)
会場:松屋銀座 7Fデザインコレクション
時間:午前10時~午後8時(最終日は午後6時閉場)










2016年2月24日水曜日

2歳目前、ゴミ収集車と新幹線にハマる!

柳原良平さんの絵本『のりものいっぱい』を愛読している息子。
今までなかなか言えなかった「ごみしゅうしゅうしゃ」の名前が言えるようになったのがよほどうれしいのか、気がつくと「ごみしゅうしゅうしゃ」と「ちんかんせん(しんかんせん)」を大声で連呼して、一人笑って盛り上がっている。

男の子をもつ先輩ママに聞いてみると、やはりゴミ収集車と新幹線はハマる時期があるらしく、見るとハイテンションになり喜ぶという。まさに、うちの息子と同じである。

2歳目前になり、だいぶ見立て遊びが上手になってきて、息子は家ではもっぱらゴミ収集車ごっこをしている。

私が床に座っていると、ズボンやスカートの股の間に、ゴミと思わしきどんぐりや桃の種を落としていく。私が寝っ転がって本を読んでいると、何やら背中に重いものがどんどん置かれてくのだ。紙袋に入った木のオモチャや絵本などが私にのしかかる。私をゴミ収集車にして、遊ぶのである。
歩きはじめの1歳頃に鹿児島のじぃじとばぁばにプレゼントしてもらった、手押し車もゴミ収集車として大活躍中。「ごみしゅうしゅうしゃでーす」と言いながら、手押し車の座席の下にある丸い穴にゴミを入れてせっせと運んでいる。誰が教えるわけでもなく、勝手に自分で遊びを考えて、集中して一人遊びができるようになったのだから、大きな成長である。
それに飽きると、駅でもらった北陸新幹線が表紙に載っている金沢旅行のパンフレットと、今年の3月26日に開業される青虫みたいな顔をした北海道新幹線のパンフレットを、交互に手に持ち、「ちんかんせんだねー」と連呼して、新幹線の世界へ妄想を広げて遊ぶのである。もう、息子の中では家族三人で新幹線に乗ったことになっているようで、「きのうのったねー、ちんかんせん、さんにんでー」などとよく話している。





2016年2月20日土曜日

パズル脳、いちおう、ありそうね

昨年の夏頃に、プレゼントでもらったトーマスの紙製のパズルが、いまようやく遊び相手になっている。1歳半が対象年齢になっている12ピースのパズルだが、2歳間近のいまがちょうどわかるようになってきたらしい。

もらった日に、パズルを受け取った息子は、まだまだ口の中に物を入れてしまう年齢だったため、いきなりピースの一部をかじり取るという事件を起こしてしまい、しばらくお蔵入りとなった。

昨年末くらいからまた復活したのだが、最初のうちは、パズルをわたしても、ちんぷんかんぷんな様子だった息子も、私が並べるのを見ているうちに、いつの間にか場所を覚え、ほぼ一人でできるようになった。どうやら息子にも、“パズル脳”というものは、いちおう、あるらしいということがわかった。

そして、(私には同じような顔にしか見えない)トーマスや仲間たちの名前まで数週間のうちに言えるようになってしまった。でも、どうしても言えない名前がヘリコプターの「ハロルド」。ちょっと発音が難しいのだろうか? 「エドワード」を、「エド・ワド」と必ず区切って言うのもおもしろい。一番メインのトーマスの顔部分を、なぜかやりたがらず、私にまかせようとするのも不思議だ。

息子はトーマスのパズルをやろうとすると、親友のパペットパオーンちゃんと一緒にやると言う。私はママ役とパオーンちゃん役の2人を声色を変えて演じ分けなければいけないので、結構大変だ。
一番最初に買ってやった、木製のてんとうむしのパズルも、ようやく最近自分一人ではめられるようになった。色や大きさの違いがわかるようになったということだろう。この木製パズルは、シンプルながらも、しっかり形を合わせないとはまらないので、手の動きの細かなコントロールが養われると思う。

誕生日も近いので紙製で、動物や乗り物などの他のパズルも探してみたのだが、おもちゃやには、2歳児向けのものはあまりなく、4~5歳向けのちょっと複雑なものが主流なのが残念だ。もうちょっと他の店でも探してみるか。

2016年2月19日金曜日

何はなくとも、フライデー!

2月のわが家は、毎年家計が苦しい。今年は家の更新のタイミングもあるので、さらに苦しい。でも、そうはいってもお腹が減るのが人間である。夫や息子の腹を満たすものが必要だ。

先日のブログ「タイ代表パクチー VS 日本代表ふきのとう」でも紹介したが、毎年この時期に土の中から救世主が現れるのだ。春を告げる「ふきのとう」には、今月だいぶ助けてもらっている。

そうだ、何はなくとも、フライデー!
お金がないとジメジメしている場合ではないのだ、揚げられるものは全部カラッと揚げてしまおうではないかと、母ちゃんは開き直る。
ふきのとうの天ぷらは、蕎麦にも合うし、ちょっとしたおかずにもなる。つぼみのうちに取ったふくのとうを、よく洗い水気を切ってから、葉を外側に折り曲げるようにして広げ、片栗粉を軽く全体にまぶし、小麦粉1対水2の割合で軽く溶いた衣をつけて、つぼみのほうを下にして170度くらいで揚げる。最後もう少し温度を上げるとカリッと仕上がる。ほろ苦さと風味を味わうために、塩で食べるのがオススメだ。

ポテトフライは、くし切りにしたじゃがいもを、水にさらして水気を切り、油が冷たいうちに中に入れて、じっくり170度ぐらいの中火で揚げると、中がホクホクに揚がって美味しい。塩・こしょう、青のりなどを振ってお好みでどうぞ。

豚ひき肉と、みじん切りにした長ねぎやしょうがを入れて、しょうゆと塩・こしょうで味付けした、ワンタンも、揚げワンタンにすると香ばしくて満足感がある。手で持ちやすいので、息子もお気に入りの一品。大人は、ケチャップ・砂糖・酢・塩・片栗粉を火にかけて、とろみをつけた甘酢あんを添えていただく。

甘酢あんがあまってしまったので、卵と刻んだネギとカニ缶を入れて、急きょかに玉も作ってみた。息子は卵白アレルギーがあるので、少量しか食べていないが、3人ともフライとかに玉で、だいぶお腹がふくれた。

下の写真は、息子の夕飯用に取り分けたもの。手前の左端がかに玉で、右がゆかりおにぎり。ポテトフライの横にはミニトマト。これに、大根とにんじん入りのミルクスープを添えた。それにしても、よく食べるなぁ。うれしいやら、かなしいやら。










2016年2月18日木曜日

一年に一度のモテモテの日


夫の仕事先から、毎年バレンタイデーの頃にうれしい小包が届く。袋の中には、女性陣3人から贈られた甘いスイーツが入っている。パッケージもかわいらしく、「今年は何だろう? 」 と、いつも開ける前からワクワクしてしまう。

チョコレートをあげる側だった私も、夫のおかげで受け取る側の楽しみを知ってしまったのだ。年に一度のモテモテの日、家族は浮足立つ。今年はなんと息子の分まで入っていた!

毎年手作りチョコレートを作り続けているある女性は、お菓子作りはプロ級の腕前で、ホワイト、抹茶、ストロベリー、ラムレーズンなど何種類ものひとくちチョコレートを作り、オリジナルの美しいラベルで飾ったチョコレートをプレゼントしてくれるのだ。

私が妊娠・授乳中の頃には、お酒なしのものを別に用意してくれ、「そんな心遣いまでしてくれるなんて! 」と感激していたのだが、今年はなんと息子用にミルクたっぷりのチョコレートが用意されていたのだった。
息子は、私たち夫婦が珈琲とともに食べているピーナツチョコレートの包み紙を、いつも憧れの目で見ては、匂いをかいでチョコというものの余韻を味わっていただけで、まだ一度も食べたことがなかった。
チョコレートデビューするなら、手作りチョコがいいだろうということで、息子に大人への階段を一歩のぼらせてみることにした。真面目な顔で、ひとかけらずつ手でつまむと、おちょぼぐちで味わい、鼻をふくらませつつ、未知の味を堪能した様子だった。一日一粒ずつ、という特別なお菓子である。









2016年2月16日火曜日

1歳11ヵ月の「電車男」を夢中にさせるもの

横浜市の磯子区に、「横浜市電保存館」というところがある。電車やバスが好きな子どもたちにとっては、“聖地”といってもいいだろう。

わが家のある、山手からは市営バスに乗って「市電保存館前」で降りればすぐなので、夏の暑い時期など外遊びができない時などによく息子を連れて遊びに行っていた。大人100円、未就学児は無料という入館料の安さもすばらしい。

先日、夫の誕生日の日に、久しぶりに「市電保存館」へ家族ででかけた。

館内には明治から昭和にかけて約70年間、横浜の街を実際に走っていた、市電が展示されており、運転席や座席に座って、遊ぶことができる。
見どころは、日本最大級のOゲージ、HOゲージ・Nゲージの3種類のジオラマ。みなとみらいのランドマークや観覧車のある横浜の街が再現されており、その中を電車や汽車、新旧の新幹線が走る運転ショーを見ることができる。地上には、バスや市電も走っている。特に電車好きではなかった私も、気が付くと「しんかんせんだー! 」などと指を差して大きな声を上げている。私が小学生の頃、毎年夏休みに乗っていた、寝台特急ブルートレインにもお目にかかれるのが懐かしくうれしい。
窓明かりの入ってくる明るい館内なので、小さい子どもでも怖がらずに楽しめると思う。広さも1階のみのワンフロアーなので、疲れないでちょうどいいのだ。休憩スペースには、お菓子やアイスクリーム、軽食などの自販機もあり、テーブル席でゆっくり休むことができる。「市電保存館前」のバス停近くには、コンビニエンスストアもあるので、そこでお昼ご飯や飲み物を買って、館内で食べている親子もよく見かける。

来月は、いよいよ息子の2歳の誕生日。「プレゼント何にしようかね? 」と夫と話していると、息子は、「おべんとうもってー、しんかんせん、みにいくー! 」などと言っている。品川あたりのホームにでも行き、新幹線を見させてあげようかと検討中である。

そんな息子が最近はまって夢中で見ている動画は、昨年の夏走ったという、大井川鉄道の機関車トーマス。緑深い田舎道を汽笛を鳴らして走っていく様子は、大人が見ていても楽しい。




2016年2月15日月曜日

タイ代表パクチー VS 日本代表ふきのとう

タイ料理を習っているお友達が引っ越しをして、新居での食事会を企画してくれた。招かれたのはパクチー好きな女子2名と1歳11ヵ月の息子。

タイ料理を外に食べに行きたいけれど、辛いものなどが多く、なかなか息子が食べられそうなものがないし、店で大騒ぎされても困るので、なかなか食べられないでいた。

お友達が用意してくれたタイ料理のメインは、ココナッツを使ったマイルドでさらっとしたチキンカレー。ジャガイモも入っていた。春雨のサラダ「ヤムウンセン」は、鶏ひき肉や海老が入っていて、パクチーもたっぷりで春らしい華やかさだ。


息子はレトルトのシチューを持っていき、ごはんの上にかけて食べた。ゆでたジャガイモもわけてもらい、ミニトマトやチーズなどをつまむ。

それを食べ終わると、息子はおもむろに目の前にあった丸い揚げ春巻きに手を伸ばした。「えっ、食べるの? 」と聞くと、うんうんとうなずく。

中身は豚挽き肉と細かく刻んだしいたけとパクチーのくきだという。コショウも入れているそうだが、あっさりとした薄味。パクチーの香りがするが大丈夫かな? という私の心配はよそに、息子は5枚くらい一気にたいらげてしまった。パリパリとした春巻きの皮の香ばしさが、どうやらクセになった様子。もちろん私の手も止まらなかった。
嵐のバレンタインが去ったわが家の庭を探検してみると、暖かい陽気に誘われて、梅の花が一気に開花した。この家に住んだ4年間の中で一番花付きがよかった。

地面には、ふきのとうが顔を出しはじめていた。花が開いてしまうとあまりおいしくないので、つぼみのものを4ついただいた。

毎年恒例のふきのとうの天ぷらにして、お蕎麦といっしょに食べる予定。パクチーは大丈夫だった息子だが、さすがにふきのとうデビューは早い気がするのでおあずけ。ママとパパとでいただくことにする。息子も食べられるように、揚げワンタンも作るつもりだ。

タイのパクチーも、日本のふきのとうも、香りが強いせいか好き嫌いが分かれるが、私はどちらも大好き。これを食べると、大地のパワーが身体をかけ抜けるようで、不思議と元気がわいてくるのだ。



2016年2月14日日曜日

嵐のバレンタインに完成した、4年越しのレゴ

今年のバレンタインは、朝から雨と強風が吹き荒れるすごい天気だ。夫は、空模様を気にしながらも、なんとか仕事へ出かけた。

私と息子は、前日お友達の家まで遠征していたので、ちょっと疲れモードでゆっくり起き出した。

世の中はバレンタインだというが、特にチョコレートは買っていない。最近はまって作っているスコーンを、チョコチップ入りで焼いてみたが、夫は興味がないようなので、私がもっぱら食べている。
私は、4年前の結婚のお祝いにお友達からいただいた「レゴ」のことを思い出した。そうだ、今日作ってみよう!

立体的なものを組み立てることが大の苦手な私は、「レゴ」があまり好きになれず放置していた。でも、ウェディングとハートモチーフのレゴには、女心をくすぐられ、ちょっと組み立ててみたい気持ちにさせられたのだ。

途中でパーツを息子に奪われ、ケンカしながらも、説明書を見ながら組み立ててみると、意外とすぐに完成した。対象年齢を見ると6歳となっていたので、私にも、まぁそれくらいの脳はあったということだろう。

ブーケをもった花嫁人形のレゴに、キラキラのついたベールと冠を挿していると、4年前の結婚パーティーを思い出す。新郎のレゴは、タキシード姿にハットをかぶっており、手には乾杯のグラスを持っている。

ちなみに新婦のかつらは、好きなものが選べる。ダークブラウン、ブラウン、ブロンドの3種類もあるのには驚いた。さすが、世界を相手にするレゴだ。多人種への配慮なのだろう。私は日本人ということで、ダークブラウンを選んだ。

ハートにも、ウェディングレゴにも、土台がついているので、飾って楽しむことができる。ちょっと特別感のあるレゴは、贈り物として喜ばれそうだ。

4年越しのレゴ完成を祝福するかのように、窓をのぞくと太陽が顔を出していた。



2016年2月12日金曜日

かじられる事件発生!

息子が隣で夜寝ている時に、かけ布団を引っ張るようなしぐさをしていた。どうやら口にくわえて引っ張っているようだったので、「噛んじゃダメだよ」と注意したことが何度かあった。

ある朝、布団を上げようとしたら、布団カバーに5つも穴が開いていたのだった。一番大きい穴は、15センチくらいはあった。麻のお気に入りの布団カバーは、無残にも息子にかじられ、引き裂かれてしまったのである・・・・・・。

布団をかじられる事件の前にも、息子には前科があった。

ストロー付きのマグカップで、お茶を飲んでいるのだが、やけに長い時間飲んでいるなと思って、取り上げてみると、なんとストローがかじりとられて欠けていた。欠けた部分は、おそらく飲み込んだのだろう。気づいた時には、口の中にも床にもなかった。そのストローは、けっこう太めのしっかりしたストローなのにと、息子の歯の力には驚かされる。

うっかり噛みつかれないように、注意しなくては!

2016年2月9日火曜日

砂のある風景

“子どもは風の子”とは、昔からよく言われているが、本当にその通りかもしれない。息子は、寒さなど気にせず、強い風にも負けず、よく遊ぶ。

公園では砂場がお気に入りの場所で、その日の気分で私がいろいろな公園へ連れて行き、遊ばせる。昨日は、誰かさんが、かわいいウサギの型抜きをした砂が「ようこそ! 」と挨拶してくれた。砂のコンディションが良かったようで、とてもきれいに固まっていた。水分のバランスが絶妙なのだ。
今日は強い風に吹かれて、砂場には梅の花が舞い降りてきた。こんなに寒いけれど、もう春は近いのだと教えてもらう。梅の花に鼻を近づけてみると、やさしい甘い匂いがした。

砂場に一匹のアリがやってきて、息子は怖がって逃げ腰になっていたのだが、「アリさん、梅の花好きかな? 」と言いながら、アリが歩いている目の前に置いてみたところ、避けるように逃げてしまった。何度やってもそうなので、梅の花には興味がないようだった。甘い匂いにつられたりしないのがすごい。私がアリだったら、甘党なのですぐにとびついてしまうだろう。
息子は樹の皮が落ちていたのを砂場で拾い、うれしそうに手に持って砂場の中をぐるぐると歩き回っていた。あとは、何をつくるわけでもなく、シャベルで砂をひたすらすくって落とすを繰り返す。時々手で砂を持って高いところから落として、砂の感触を楽しんでいた。

私は背中に太陽の温もりを感じつつ、ヤンキー座りをしながら、冬の食べ過ぎで重くなったお尻や太ももを密かに鍛えて、息子を見守るのであった。








2016年2月8日月曜日

帰る家がある幸せ

早いもので、私たち夫婦は結婚してもうすぐ4年になる。来月で2歳になる息子も、それだけの月日を、横浜にあるわが家“道草の家”で過ごしてきたわけだ。ご近所の人たちや庭の草木や虫や鳥たちとも、だいぶ顔馴染みになった気がする。

私はもともとこの家の近くの木造アパートに住んでいたのだが、プロポーズされた翌日に、不動産屋に家賃を払いに行ったついでに、「結婚することになって、家を探してるんですけど、この近くに古い一軒家はないですかね? 」と、何気なく聞いたのがきっかけで、その日のうちにめぼしい物件を案内してもらい、2軒目に出会った家だった。

物件の案内チラシに書いてあったキャッチフレーズは、「のどかな家」だったのをよく覚えている。車の通りに面していないので、とても静かで、日当たりも良くて、目の前に大きなタイサンボクの木があったのが決め手だった。2階の窓からその木がよく見えて、私は一目惚れしてしまったのだ。

私は集合住宅にしかこれまで住んだことがなかったので、一軒家は初めてだった。この家に引っ越してきたばかりの頃は、まだ物が少なかったので、やけに広く感じ、天井も高く感じた。夜は、風が外の草木を駆け抜ける音がして、怖くてなかなか眠れなかった。

4年たった今では、入居当時のよそよそしさはなくなり、この家が呼吸するリズムに、私たちがだいぶ寄り添えるようになって、居心地が良い。

夜の帰り道、家に明かりがともっているのを見ると、“帰る家がある幸せ”を思い出し、初心に戻る。

冒頭の写真は、野毛山動物園で息子に買ってやったキリンのぬいぐるみ。木のおうちがあるのがめずらしくて、私が一目惚れしてほしくなった。

最後の写真は、息子の1歳の誕生日にプレゼントしてもらった、くるまのオモチャ。こちらも家というか、車庫がついているので、お片付けするのが楽しくなる。

人間もオモチャも、帰る家があるというのは、いいものですね。











2016年2月6日土曜日

樹の要塞と、冬の眠り

息子と遠くの八百屋に行くついでに、妊娠中に勤めていた保育園の近くの公園へ久しぶりに立ち寄った。この公園には、大きな桜の樹があり、根っこがモリモリと隆起していて、幹にはいくつもの穴や溝があり、まるで要塞のようだ。

私が保育していた1~2歳児の子たちも、この樹が好きでよく枝などを持って、つついていたのを思い出す。夏頃には、子どもたちの好きなアリやダンゴムシもたくさん出てくるので、喜んでいた。

冬の樹にはあまり生き物は見つからないので、息子と二人で樹の穴をのぞいたり、溝に石や小枝を入れて遊んだ。
息子は樹の根っこにつまづきそうになりながらも、何度も樹の周りを歩いていた。

1歳11ヵ月の息子は、一日一回は外へ出ないと気が済まない。なので、最近は太陽の光で一番暖かい昼前の午前中に公園へ出かけることが多い。砂遊びや滑り台などをして1時間くらい遊んでから家に帰り、12時半から13時くらいまでにはお昼ごはんを食べる。食後に少し部屋で遊ばせてから、2時頃お風呂に入ってしまう。木造のわが家は、風呂場がとても寒いので早めの時間帯に入ってしまったほうがいいからだ。

風呂から上がり、15時頃からお昼寝タイム。私は息子が寝ている間に、夕飯の準備などをする。この手順で昼寝をすると2時間~2時間半はぐっすり寝てくれるので、非常に助かる。

2016年2月5日金曜日

きょうのごはんはなーに?

昨年の秋くらいに、大田区の千鳥町にある絵本屋ティール・グリーンinシード ヴィレッジで、私が表紙の絵に一目惚れして買った絵本が、『きょうのごはん』(偕成社)だ。

こんがり焼けたサンマの匂いが、漂ってきそうな加藤休ミさん独特の不思議なリアリティを持った絵がそそられる。ヨネスケの『突撃! 隣の晩ごはん』という番組があったが、それの絵本版という感じで、隣の家から漂ってくるいい匂いにつられて、猫が道先案内人のようになり、読者を誘ってくれるのだ。それぞれの家庭の様子も垣間見ることができておもしろい。

夕飯のテーブルに並ぶのは、サンマやカレーライス、手作りコロッケなど、夕飯の定番ともいえるメニューたち。見ているとお腹がグーとなってしまいそうだ。

1歳11ヵ月の息子は、この絵本が気に入り「きょうのサンマよむー? 」(※正しいタイトルは『きょうのごはん』)と言い、読んでくれとせがむ。

ある時、夕飯の買い物にでかけたら、スーパーに焼いたサンマが一匹売られていてパックに入っていた。それを見つけた息子は、抱っこ紐から手を伸ばし、サンマのパックを取ってドヤ顔で買い物かごに入れたのである。これには参ってしまった。絵本のチカラは恐るべし。

先日はパパの誕生日に、お寿司を買った。息子用にと、ブリを焼いた小さなお寿司を夫がにぎり、はじめて食べたのだが、それがうれしかったらしく、最近はお寿司が出てくるページで、「こうくんも、おすし、たべたねー」と言っている。
絵本の中扉の線画のイラストで描かれた食べ物のページも好きで、自分で一つひとつ指をさしながら、「パン、バーグ、なっとう、にぎり(おにぎり)、どん(うどん)、パッタ(パスタ)、ドッグ(ホットドック)」などと言っている。なぜか「ちゃわんむし、ゆでたまご」はまだ言えない。

この絵本のおかげで、ごはんの名前をたくさん覚えることができた。

最近覚えた息子の言葉の中で傑作だったのは、「トップカード、ちょうだい、ママに! 」である。近くのスーパーのポイントカードを、夫婦でやりとりしていたのを聞いて覚えたのだろう。子どもの前で、うかつなことは言えないなと冷や冷やしている。







2016年2月4日木曜日

スタンディングスプリング!

今日は「立春」、流行りの英語で言えば、「スタンデイングスプリング」だろうか。
深い意味はなく、ただ言ってみたかっただけである。

昼間は太陽も出て、お出かけ日和。夫の提案で、あざみ野まで行き、若手の写真家として注目されている石川竜一さんの写真展を観に行ってきた。沖縄を舞台にした、ポートレイトは凄みがあり、息子も私も「こわーい」と言いながらも、独特のギラギラとした世界を堪能した。

人の表情というのは、鬼よりも生々しく怖いと思わせるものがある。石川さんは、インタビューの中で笑顔やピースサインなどをしていない無表情のほうが、その人の本質的なものがにじみ出るというようなことを言っていた。普段使われていない部分の皮膚のたるみや、姿勢や立ち姿などのクセからもその人の暮らしぶりや苦悩が、初対面ながらも写真を通して強烈に伝わってくるのだ。

前日の節分は、落花生で豆まきをした。
落花生をはじめて触った息子は、手触りが気持ちよかったらしく、手の平でころころ転がして遊んでいた。普段は、「物を投げてはいけないよ」と親に注意されているのに、「落花生を投げていいよ」と言われたのが新鮮だったようで、ケラケラ笑いながら投げて、体に当てられることも楽しんでいた。親子三人で鬼役を交代しながら豆まきを楽しんだ。

手作りの鬼のお面は、子ども向けでやわらかい表情をしたもので、ちょっと物足りない。私が子どもだった頃は、もっと強そうで怖い顔をした紙の赤いお面を使っていたのだが、最近はスーパーなどのお店に置かれているお面も、キャラクター化したようなかわいらしい鬼になってしまったのが寂しい。私が子どもを怒っている時の顔のほうが、よっぽど怖いではないか。







2016年2月3日水曜日

結婚すれば、本当に夫を所有できるのか?

1歳10ヵ月の息子は、“カッコイイブーブ”に夢中だ。
でも、世の中にはいろんな種類のカッコイイブーブがあり、あっちもいい、こっちもいいと、目移りしてしまう。それゆえ、息子は両手にブーブを持ち、その周りにも好きなブーブを並べて遊んでいる。

もしも、お友達が息子のブーブに手を出そうものなら、自分のものだと主張し、キーキー声を上げて怒るだろう。

このブーブを、「彼」に置き換えてみよう。

愛する彼を他の女に取られようものなら、付き合っていた女は怒り出し相手を責めるかもしれない。でも、付き合っている時点では、彼が他の女のところに行ってしまっても、それは相手が「心変わり」しただけで、別れてしまっても問題はないはずだ。女は「失恋」したということになる。

これが、結婚という手続きをとってしまっている状態で、他の女に取られた場合、それは「不倫」と呼ばれ、奪った女が責められ、あたかも妻に夫の所有権があるかのように、主張するのは本当に正しいのだろうか?

結婚すれば、夫を所有できるなんて、おかしな話だ。
人の心を、結婚というしばりで、独占することはできない。

息子がカッコイイブーブーに、いろいろ目移りするように、人の心もその時々で変わっていくのが当然だ。途中で飽きてしまい、手放すことだってあり得る。

運命の赤い糸で一度結ばれれば終わりではなくて、ほどけたり、離れたり、戻ってきてまた結ばれたり、別のひもが現れたり、変化するのが普通ではないだろうか。

結婚という手続きがあろうとなかろうと、お互いを信頼して寄り添って進むのが夫婦であり、結婚というものの本質だ。お互いの自由を認め、束縛せずに、つかず離れずいるのが”夫婦の定義”に近い気がする。

子どもの遊びの話に戻るが、みんなの遊び場で、誰かが先に使っているオモチャを他の子が使いたい場合、「かして」と言ってコミュニケーションするのが普通だ。

先に使っていた子は、「やだ、だめ!」と言って独り占めすることは本来許されない。みんなのオモチャであるからだ。順番に遊ぶことが周りにいる大人たちによって促されるだろう。

でも、楽しくて遊んでいるからもう少し使いたいという気持ちは認められる。そういった場合は、「あとで」ということができる。

夫だと思っいる人も、みんなのものという風に考え直してみると、「かして」「あとで」という平和的なコミュニケーションも、成り立つのかもしれない。















2016年2月2日火曜日

“赤ちゃん洗い”を卒業できない息子と、お風呂の友達

お風呂は好きなのだが、頭からシャワーのお湯をかけられるのが大嫌いな息子。毎回ものすごく泣き叫ばれるので、1歳10ヵ月の今でもひざの上に息子を抱きかかえてガーゼで洗い流す“赤ちゃん洗い”をしなければいけないのが、私の苦行のひとつである。

先輩ママに聞くと、「慣れたら平気になるから、容赦なくジャバジャバとお湯をかけたほうがいい」とアドバイスされるのだが、泣くとかわいそうで、躊躇してしまうのだ。

わが家のシャワーは、強弱の調整ができないタイプなので、いきなりシャワーで流すのは無理そうだ。桶にお湯を入れてかけるのもいいが、ちょろちょろかけるにはコントロールが難しい。子ども用のじょうろのようなものがないかな? と探していて見つけたお風呂グッズが、トイローヤルというメーカーの「おふろでジャージャーカップ」だ。

カラフルなクジラ、カニ、キンギョ、水車の大きさ違いのカップがあり、おなかに書かれた数字と同じ数の小さな穴が開いているので、じょうろのようにして遊べる。ぷかぷかとお湯の中で浮かぶ設計になっているので、足で踏んでしまうこともなく安全だ。反対にして順に重ねると、タワーのようにすることもできる。

少しでもシャワーに慣れさせたい私は、湯船につかっている間に、一番大きなクジラのカップを使って、3個の穴から出てくるちょろちょろとしたお湯を、頭からかけてやる。息子はかなり嫌がって苦痛な表情を見せるが、なんとかぎりぎり耐えられるようである。

息子は、このオモチャのおかげで、クジラちゃん、カニちゃん、キンギョちゃん、水車ちゃんという名前を言えるようになり、大きい順に重ねて入れて片づけをすることも覚えた。

どうにか慣らして、今年の夏くらいまでには、顔にお湯や水がかかっても泣かない子になってほしいとママは願っている。