2016年3月5日土曜日

僕のかわいい妹

息子には、かわいがっている一人の妹がいる。

とはいっても、人間ではなく、人形の妹である。これは、私が手しごと教室で習って作った「赤ちゃん人形」というもの。シュタイナー教育を行っている幼稚園などでは、よく見かける遊び道具のひとつだ。
てるてる坊主に似たつくりで、とても簡素な人形だ。胴体は、羊毛の束でできている。頭の部分もボール状に丸めた羊毛。それを、ピンクの薄いフェルト布でくるみ毛糸で首の部分をしばっている。洋服も同じピンクの布で作り着させた。足はなく、手は先端部分の布を結んでいるだけ。でも、人間と同じように、両手を頭上で合わせると、ぴったり合うように作られている。

程よい抱き心地の体に、固めの頭がつき、頭がぐらぐらしないというのも、赤ちゃん人形を作るうえで、大切だと先生に教えてもらった。それが、子どもにとって安心感を与えるのだろう。羊毛には、プラスチックの人形にはない、やすらぎと温かさを感じることができる。

顔はあえて描かずに、子どもに表情を想像させる余地を作ってあるのもシュタイナー教育の特徴だ。もし、描くとしても薄く点を描くくらいで十分だという。
息子に赤ちゃん人形を与えたのが、1歳半の頃。自分より小さいものをかわいがるという感情が芽生え始めた頃で、ゾウのパペット人形のパオーンちゃんをよく抱っこしていた。赤ちゃん人形は、顔もなくて、簡素なので、かわいがってくれるか心配だったが、抱っこしたり、私のおっぱいを飲ませようとしたり、自分が飲んでいるお茶を飲ませるマネをしたりして、よく面倒を見ている。最初は「あけちゃん(赤ちゃん)」と呼んでいたが、私が「いもうと」だよと言うと、「いもと」と呼ぶようになった。

2歳になろうとしている今は、いもとと一緒に、よくお昼寝をしている。また、遊び相手として、一緒にバスごっこをしたり、慰め役として泣いた時や怖がっている時に、そばにいてくれるのがいもとだ。

赤ちゃん人形のいもとは、ちょうど50センチくらいの大きさなので、新生児の身長とほぼ同じだ。私も、このいもとを胸に抱くと、息子が赤ちゃんだった頃を思い出し、ママになりたてで初々しかった気持ちに戻れるのだ。そして、もしも女の子がいたらこんな気持ちになるのかな? などと私も想像を膨らませて楽しんだりもする。
シュタイナー教育を行う幼稚園のバザーで購入した、たんぽぽで染めた黄色いシルクの布をいもとの頭につけて、王冠に見立てたヘアバンドで結ぶと、お姫様風になってかわいい。でも、息子はお姫様風よりも、てるてる坊主ないもとが好きなようで、すぐに布とヘアバンドは取ってしまうのが残念だ。

子どもは親の物の扱い方をよく見ているので、大事にしてやると子どももマネをすると、赤ちゃん人形の先生は話していた。

私も、赤ちゃん人形のいもとは、他のオモチャよりも特別扱いにしたかったので、オモチャ箱の一部屋をいもと用に用意し、そこに使わなくなった麦わら帽子にクッションを入れて、いもとを座らせるスペースをつくってやった。

2016年3月4日金曜日

好きな食べ物の余韻に浸る

まもなく2歳になる息子は、最近食べ物の余韻に浸ることを覚えてしまった。

毎日のように昼ごはん後に食べている、「みかん」の薄皮をクチャクチャと噛み、なかなか飲み込もうとしないのだ。明らかに余韻を楽しんでいる様子。

私が飲み物を差し出して、「クチャクチャしていると、おいしくないから、飲み込みなさい」と注意するのだが、なかなか聞いてくれない。しまいには、「みかんですよ~」などと言ってふざけて笑っているのだ。

みかんの他に、口の中に入れて飲み込もうとしないのが、「スコーン」。こちらは私が手作りするおやつで、息子は「おこーん」と呼んで愛している。スコーンは、粉がドロドロになった状態で口の中に入れっぱなしにするので、厄介だ。ふざけて吐き出そうものなら、床が大変なことになってしまう。
2歳児特有のイヤイヤ期が始まっているので、素直に親の言うことを聞いてくれず、あまのじゃくぶりりも発揮して、パパとママは手をやいている。
かなりの回数を焼いているスコーンは、だいぶコツをつかんできた。最近は、オレンジジュース入りで作るチョコチップスコーンがヒットだった。今日は、抹茶パウダーを入れて抹茶スコーンを焼いてみた。抹茶の風味が口の中に広がって春らしい。やはり息子は、抹茶の余韻に浸るのだろうか?




2016年3月3日木曜日

チギチギ、パッパで、ひな祭り

きょうは、ひな祭りということで、もうすぐ2歳になる息子と一緒に久しぶりに春をイメージしたアートをしてみようと思い立った。

「アーティスト気分になれちゃう、お絵かきの技!」のブログ記事で以前に紹介した、折り紙を使った、貼り絵アートもあるが、今回はちぎり絵に挑戦してみることにした。

用意する材料は、厚紙(なければ画用紙でもOK)、折り紙、のり、ハサミ。それから、薄めの画用紙に桜の花の絵をクレヨンなどで描き、丸く切り抜いたもの。

まず、厚紙に茶色い折り紙を木に見立てて切ってハサミで切り、のりで貼る。直線的に幹をつくってから、枝を細めに切って貼ると木らしくなる。この部分は、ママがやってあげるといいかも。

地面部分は、抹茶色の折り紙を。桜の花はピンクの折り紙を使ってちぎり絵にしてみた。折り紙をちぎるという作業をしたことのない息子は、最初とまどっていたが、「チギチギしてみて」と、ちぎり方を教えると、親指と人差し指で折り紙を挟んでなんとかちぎることができた。

桜の花びらを描いて丸く切り抜いたものに、一緒にのりを塗って、息子に好きなところに貼らせる。薄めの画用紙を使うと、枝が透けた感じになり、きれいだ。それから、細くきったピンクの折り紙も、貼る。のりは全体につけず、真ん中を中心につけるくらいで十分。そうするとふちがふわっと仕上がり、花らしい立体感が生まれる。地面の白い部分を埋めるように、抹茶色のちぎった折り紙を貼っていく。こちらはちょっと大き目に切ったものを貼ってもいいだろう。


小さいこどもは、のりを触ることのほうに注意がいってしまって、なかなか貼るほうに集中してくれない。また全然違う場所に貼ってしまいそうになるので、「ここらへんに貼ってみて」と指をさしてお願いすると、うまくやってくれるようだ。

完成したちぎり絵アートは、子どもの遊び場で制作した、紙コップを使ったお雛様の飾りの背景として、飾ってみた。


2016年3月2日水曜日

とりあえず、肉、肉、肉!なお年頃

まもなく2歳になる息子は、だいぶ大人と同じようなごはんが食べられるようになった。喉につまらせないように、大きさや固さを変えたり、薄味にしたりはしているが、離乳食時代に比べると手がかからなくなった。

野口整体でいう捕食という考えに基づいて、離乳食の初期の頃から野菜よりも魚や肉などの動物食やチーズなどの乳製品をメインで与えていたので、どちらも大好きでよく食べている。焼肉ももちろん大好物。牛肉などぺろりと何枚もたいらげてしまうので大人は焦ってしまう。

1歳を過ぎた頃からは、鶏ひき肉に豆腐やみじん切りにした野菜を混ぜた豆腐ハンバーグをよく作っていた。それも食べ過ぎて飽きてしまったのか、最近は、同じ材料で茹でて作る鶏団子のほうを好んで食べている。

藤井恵さんの『そうだ、今日も鍋にしよう! 』は、夫が独身時代から持っていた本で、わが家では大活躍している料理本のひとつ。
この表紙の写真にもなっている、鶏団子は、ぬるま湯で戻して絞った高野豆腐をみじん切りにして、鶏ひき肉に混ぜたもので、ふんわりやわらかい食感になるので気に入って何度か作っている。高野豆腐のおかげでかさ増しになって、カルシウムも摂れるのでありがたい。

息子の幼児食として使う場合は、スープの具にしたり、細かく刻んでごはんに混ぜたりする。少量のケチャップで煮絡めてミートボール風にしても喜ぶ。わが家では鶏団子を2個ずつくらいにラップで包んで冷凍庫にストックしておく。600Wで1分温めると使いたいときすぐに食べられて便利だ。

とりあえず、肉、肉、肉!な息子と、仕事でお腹を空かせて帰ってくる夫のために、最近よく作るのが定番の「肉じゃが」。飯島奈美さんの『LIFE2』のレシピで作っている。今夜はじゃがいもの量が少なかったので、しめじと糸こんにゃくも入れてごまかしてみた。