夫も新・道草のススメ!の「偽物にもなれない」で書いていたが、ビジネスを中心に動いている世の中は、クリスマスをあれだけ盛り上げておきながら、翌日からもうさっさと正月商戦に走ってしまい、クリスマスの余韻に浸らせてくれない。
まだ幼い子どもたちにとっては、大人の都合はわからないから、急にクリスマスではなくなってしまった街を見て、何でだろうと不思議に思うだろう。
息子もようやく「アンタ」から「サンタ」と言えるようになってきて、トナカイのこともわかってきたところなので、もう少し親子で余韻に浸るつもりだ。
今年のクリスマスを美しい絵を言葉で彩ってくれた“名わき役”の絵本とともに!
夫が、小さな息子にもわかる絵本をと探してきてくれた『クリスマスまえのよる』(主婦の友社)は、長ぐつサイズの縦長の形をしたクリスマスの絵本だ。アメリカの詩人でクレメント・C・ムーアの詞に、絵本作家でテキスタルデザイナーでもあるロジャー・デュボアザンが絵を描いている。
えんとつからサンタクロースが落ちてくるシーンや、屋根の上をトナカイとそりにのったサンタクロースが駆け上がっていくシーンは、躍動感があり読んでいる私もついつい力が入って興奮してしまう。シンプルなことばで表現している、翻訳のこみやゆうさんの力も大きいのだろう。こみやさんは、阿佐ヶ谷で家庭文庫「このあの文庫」をやっているそうで、そちらも気になっている。
まるぽっちゃとしたサンタクロースの姿や、暖炉の上にかけられたくつした、くつしたの中に入ったたくさんのプレゼント、美しく飾られたクリスマスツリーなど、クリスマスのイメージがすべてこの一冊につまっているのだ。19世紀に生まれたというクレメントの詞は、色あせることなく今も人々に夢を与え続けている。
子どもの頃にこんな絵本を読んでもらいたかったな・・・・・と、ちょっと息子をうらやましく思いながら、私も一緒にクリスマスの美しい情景に浸りながら余韻を楽しもうと思う。
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