息子と親子教室に通っているシュタイナー教育を行っている幼稚園では、毎回母親は、先生から何かしらの手しごとを習う。
羊毛を手でちぎって、薄く伸ばして絵を描くように色を重ねていく「羊毛アート」は、私が最初に習った手しごとである。教室ではだいたい季節のイメージを羊毛アートで表現している。
ピンクの額に入ったものが一番最初に作ったもので、秋をイメージしたもの。その頃は、まだ授乳をしていたので、下のほうの小さなピンクの丸は、おっぱいをイメージしている。秋の空に浮かぶ雲も見える。
紺の額に入ったものが二番目に作ったもので、冬をイメージしたもの。先生が天使を見本として作っていたので、マネをして作ってみた。天使の羽を今にも飛び立つかのように、薄くふわっと広げるのがなかなか難しかった。濃紺の空もこの季節ならではの冷たい空気を表している。家では、神棚の近くに飾っている。
水色の額に入ったものが、先日作ったばかりのもの。春をイメージした。羊毛アートは、分厚く羊毛を重ねるよりも、薄く重ねたほうがニュアンスが出て繊細な印象になる。今回は、あれこれ足したい気持ちをぐっと抑えて、淡いピンクやグリーンやイエローをシンプルに薄く薄く重ねた。
羊毛アートをやっていると、心の中に漠然としてあった季節がふっと目の前に立ち現れてくるのがおもしろい。自分の心の中を鏡でのぞいたかのように、新鮮に映るのだ。
春をイメージした羊毛アートを見て、重くなったコートを脱ぎ捨て、少し軽やかになった自分を見た気がした。
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