母の友人の家に、毎年たくさんの柑橘が実るという。
食べきれず、持て余して困っているというので、紙袋いっぱいにおすそ分けしてもらったそうだ。
それが、わが家にもやってきた。その柑橘とは「橙(だいだい)」のことだった。
果実は冬に黄色く熟すが、実をとらずにそのままにしておくと、また緑色の実に戻ることから「回青橙」との別名もあるそうだ。
橙(だいだい)の語源は、代々(だいだい)であり、お正月飾りとして餅の上に飾られるのも、代々栄えますようにという願いが込められている。
皮が固めで、子どもの手では剥けないので葉を取ってしばらく遊ばせることにしてみた。机の上に置いてあったものを、「みかん、みかん」と言って抱き取った息子は、床に転がしていたかと思うと、一列にきれいに並べはじめたのだ。
へたの凹みのところ同士を重ねると、雪だるまのようにすることもできる。
鍋の日の夜には、この橙の数が少し減ることもある。果実を絞ってポン酢にするのだ。
甘いものが食べたくなったら、また橙の数が減るかもしれない。皮と果実でジャムを作るからだ。
橙の色で連想するのは、私にとっては電車の東海道線の色だ。
先日、山下達郎のコンサートで大宮駅まで行った時には、東海道線に似た配色をしたかわいらしい「カエルポスト」を駅構内で見かけることができた。大宮駅開業120周年を記念して設置されたものだという。
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